kitagawa blog

2011/11/14

古物営業は射程が広い!?




法律上の規定と、行政の実際上の運用とが必ずしもマッチしていないということは、たぶんこれから多く実感するのではないかと思うエピソードがありました。


*    *    *    *    *


古物営業許可申請の要否について確認することがあったため、警察署に行って参りました。

古物営業とは、要するに「他人から有償で譲り受けた商品を、自ら売ることを業とすること」です。古物営業を行うには都道府県公安委員会の許可を受ける必要があります。

「え、そんなことに許可が必要なの?」と思われるかもしれませんが、必要なんですよね。盗品の流通を防止することによって、窃盗をはじめとした犯罪を防止するためです。したがって、古物業者は、一旦流通に入った商品を転売するような行為について、どこで誰から仕入れたのか等の情報を残しておく必要があるわけです。

そこで、では「古物」って何なのか?というのが問題となります。なぜなら、「古物」に該当しないモノを売る場合にはわざわざ許可を取得しなくても良いからです。

この点、古物営業法は「古物」を以下のとおり定義してます。

「一度使用された物品(鑑賞的美術品及び商品券、乗車券、郵便切手その他政令で定めるこれらに類する証票その他の物を含み、大型機械類(船舶、航空機、工作機械その他これらに類する物をいう。)で政令で定めるものを除く。以下同じ。)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたもの」(古物営業法2条1項)

ちょっと分かり辛いですかね。私が今回警察に伺ったのは、「幾分の手入れ」とは具体的にどの程度のことを指すのかが分からなかったからです。様々なホームページを拝見した限りだと、掃除や刃物を磨くなどの日本語的な「手入れ」の場合には古物であることには変わりがないため、許可を取得する必要があるということは分かりました。ここは争いのない部分でしょう。

では、一定程度手を加えた場合はどうなのか?
それが今回の疑問点でした。

警察の担当者曰く、「同一性がなくなる程度に手を加えた場合には許可を得る必要はないが、それに至らない場合には許可を取った方が良い」とのこと。正直、「幾分の手入れをしたもの」という文言に、民法上の加工(民法246条)程度に至らないものが全て含まれるとは、読み取れないのではないかと思いました。

けど、許可をするのは行政側(都道府県公安委員会)ですし、言い争うのはナンセンスでしょう。また、そもそも古物営業法の「盗難の流通を防止する」という直接的な目的に鑑みれば、許可の対象は広げておきたいという考えも理解はできます。

それでもやはり法律の文言からすれば、加工に至るまでの間にかなりのグレーゾーンがあるように思いますが、その部分も念のため許可を取得させる方向で話を進めることが、結局のところ依頼者の利益にもなるのでしょうね。
「グレーなんだから白!」といって手続を取らない結果、後になって罰則を受けてしまっても、(仮に裁判で争えるとしても)その結果要するコスト(時間・費用)は馬鹿にならないですし、お客さんにとってメリットはどこにもありません。

手続手数料は19,000円と少額であり、手続自体も決して難しくないという点は、その当たりの実際上のバランスを図ってのことなのかもしれないなぁと、前向きに考えておきたいと思います。ま、同じようなケースで依頼を受けた場合には、毎度警察と相談しますけど。払わなくて済むなら誰だって払いたくないですもんね(笑)

許可を「取った方が良い」という担当者の意見も、その当たりの実情を踏まえたものなのかもしれませんね。ただ、担当者の方はとても親切に教えてくださいました。


最近はリサイクルの重要性も説かれていますし、中古品ビジネスは基本的にリスクの小さい商売ですので、今後始められる方も多くなるかと思います。特にオンラインショップ形態とかでね。その際は、警察も親切に相談に乗ってくれると思いますので、安心してください(担当者によっては違うかもしれないけどw)。

ただ、「面倒くさい」「そういうのは苦手」「こういう場合はどうなの?」ってことでしたら行政書士に一度相談されることをお勧めします。その辺は行政書士の得意業務ですので。

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